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質権

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質権千代田区の弁護士へのご相談は東郷法律事務所

債権の担保として債務者または第三者から受け取った物を債権者が占有し,その物について他の債権者に先立って優先的に弁済を受ける権利のこと(民法342条)。質権を有する者を質権者という。占有を移転する点で抵当権とは異なる。

質権を設定する具体例としては,質屋に時計等を持って行ってお金を借りて,当該時計等に質権を設定することが挙げられる。質屋は,期限までにお金を返さないと時計等を売却して債権を回収することができる(質屋営業法19条)。ただし,民法上の質権の場合は,このような流質は認められず,原則として裁判所での競売手続によって換価する必要がある(民法349条)。

 

民法342条  質権者は,その債権の担保として債務者又は第三者から受け取った物を占有し,かつ,その物について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

民法349条  質権設定者は,設定行為又は債務の弁済期前の契約において,質権者に弁済として質物の所有権を取得させ,その他法律に定める方法によらないで質物を処分させることを約することができない。

質屋営業法19条

1 質屋は,流質期限を経過した時において,その質物の所有権を取得する。但し,質屋は,当該流質物を処分するまでは,質置主が元金及び流質期限までの利子並びに流質期限経過の時に質契約を更新したとすれば支払うことを要する利子に相当する金額を支払つたときは,これを返還するように努めるものとする。

2 質屋は,古物営業法第十四条第二項 の規定にかかわらず,同法第二条第二項第二号 の古物市場において,流質物の売却をすることができる。