契約自由の原則とは何でしょうか。
契約については,契約の当事者が自由に決定できるという原則のことです。
民法上の明文規定はありませんが,原則として契約を締結する際にはこの契約自由の原則がとられています。
では,契約自由といっても具体的には何が自由なのでしょうか。
一般には以下の4つの自由が契約自由の内容になります。
①契約締結の自由
②相手方選択の自由
③契約内容決定の自由
④契約の方式の自由
①の契約締結の自由とは,契約を締結するか否かを各自が自由に決定できるということです。
②の相手方選択の自由とは,契約の相手方を自由に決定できるということです。
③の契約内容決定の自由とは,契約内容を当事者が自由に決定できるという原則です。
④の契約の方式の自由とは,契約の方式を自由に決定できるという原則です。例えば,契約を口約束でやるか契約書を交わすか等について自由に決定できるということです。
ただし,この契約自由の原則は,種々の観点から制限されます。例えば,公序良俗に反する契約すなわち社会通念上許容されない契約は,民法90条に反し無効です。また,労働者を保護するための労働基準法や消費者を保護するための消費者契約法等の法律の制限を受けます。