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労働協約とは、労働組合と使用者又はその団体との間の交渉によって取り決めた労働条件その他の事項を記載した書面で、両当事者が署名又は記名押印したものといいます。簡単にいうと、労働協約による労働条件は、労働者が勝ち取った権利といえます。
ただし、労働組合のない事業場では労働協約を締結することはできませんし、労働協約は、原則として、当該労働組合の組合員にのみ適用されます。
労働協約には、3年を超える有効期間の定めをすることはできません。
労働協約に定められた労働条件その他の労働者の待遇に関する基準に違反する労働契約や就業規則の条項は無効となります。すなわち、労働協約が労働契約・就業規則に優先することになります。
労働協約は労働関係諸法令に反する定めはできません。労働関係諸法令に反する労働協約の条項は無効となります。
労働関係諸法令、労働協約、就業規則、労働契約の効力の関係は以下のようになります。
労働関係諸法令>労働協約>就業規則>労働契約